子宮脱症は、分娩の際の膣及び会陰部の裂傷が原因のものと、子宮周辺の筋肉の弛緩によるものがあります。重症の場合は、子宮頚管部が膣口より脱出して、放置すれば一層下降する例があります。子宮バンドはこの下垂、脱出を防止する用具で、安全装着により子宮の脱出並びに、患部の汚染、損傷を防ぎます。

まず腰帯を適宜調節して、通常のバンドを締める要領で腰骨直上に装着します。この場合、股ゴムと嘴管を患者に適合した寸法に調節してから締めて下さい。下垂のひどい方は、嘴管（しかん）のネジを廻して、はずれない程度に長くして使用します。
股ゴムの弾性で嘴管は適当な圧力で膣内に納まり下垂、脱出しようとする子宮を支えます。

患部は常に清潔に保ち、特に嘴管、股ゴムなどは使用の都度、清水でよく洗浄し、ガーゼ等で拭いて御使用願います。